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数分で読める小話を置いてます。 暇潰しにはなるかもしれません。
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 (このブログの話)

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「どうしようっ、サクヤさんっ」
「…藪から棒になんだい、桂。 なんかあったのかい?」
「たいへんなんだよっ、どうしたらいいっ?」
「少し落ち着きな。 何がたいへんなのかもわかりやしないよ」
「あのね、あのね…なくしちゃったのっ!」
「いやだから落ち着きなってば、桂。 わかるもんもわからないって」
「うー…どうしようー…」
「まいったね、これは…。 あとそこでうずくまってる黒いの、何してるんだい」
「見ての通りです」
「ホラー映画のまねかい? それとも財布でも落としたのかい?」
「違いますが、完全に間違ってるわけでもありませんね」
「はあ?」
「つまりは桂さんのためです」
「あんたの言うこともわからんよ」
「その…桂さんがそのようになっているのは大切な紙をなくしたせいなのです」
「紙?」
「インするために必要な事を書いたものだそうです」
「…」
「ここで探して見つかるものかはわかりませんが…見るに堪えなくて」
「…いつ、どこで?」
「それがわかるようなら、こうはなっていないでしょうね」
「はあ…。 相変わらず抜けてるねえ、桂は。 なら仕方ない、パス変更するしかないね」
「…」
「なんだい?」
「私も同じ事を言ったのですが…。 どうも同じ紙に確認用のものも書いてあったらしくて…」
「…」
「…」
「…それは…お手上げじゃないのかい?」
「…はい。 ですから…無駄かもしれませんが、探しているということです」
「あたしが匂いで…ああ、桂の部屋で桂の匂いを探すのは無理か」
「かれこれ五時間程探しましたが、やはりありませんね」
「そんな前からいたのかい」
「昨晩泊めていただいたので」
「へえ…」
「何か? 今は桂さんのことが心配ですのでお相手はできませんが」
「随分言うようになったねえ、烏月」

「うう、どうしよう…」
「ま、なくしちまったもんはしょうがないさ。 とりあえず今は問題ないから気にする必要は無いさ」
「でもでも、必要になったら? 入れなくなったらどうすればいいのかな?」
「どうしようもないね。 あきらめな」
「そんなサクヤさんっ」
「いやでも桂さん、実際どうしようもないと思うよ」
「そうなの? 烏月さん」
「だからその時は、残念だけどあきらめよう」
「…うん、わかった」
「あたしん時と態度が違わないかい、桂?」
「でも見に来てくれてる人にはどうすればいいのかな?」
「どうするもこうするも、どうしようもないってさっきから言ってるじゃないか」
「そうだね…これを読んでくれてると信じよう」
「…それでいいの? 後から読み始めた人とかは?」
「今の内に注意事項にでも書いておけばいいんじゃないかな? なにか断り書きを」
「あ、うん。 わかった、書いておくねっ」

「そんなんで解決になるかい?」
「ならないとは思いますが…。 まあできることをしておくしかないでしょう」

「書いてきたよっ」
「たいして人来てないんだろ? 別に気にしなくてもいいんじゃないかい?」
「数は関係ないのっ。 来てくれてる人がいるから感謝しなくちゃいけないんだよ、サクヤさんっ」
「へいへい」
「それにPINGは送信してないから、人来なくて当然…なんじゃないかな?」
「…なんで送んないんだい。 何のためにWeb公開してるんだい?」
「だって隠れ家だから。 Web公開してる理由は…話さなくてもいいことだから、教えない」
「なんだい、そりゃ」
「いいのっ。 あんまり詮索しないでよっ。 わたしにだって秘密くらいあるんだから。 サクヤさんは黙ってて」
「はいはい、そりゃ悪かったね」

「ところでメルフォなんだけど」
「一人しか貰ってないね」
「それはいいんだけど。 来た時のために言っておくと返信はするつもり…でも、返信もこんな感じでするので怒らないで欲しいな…って」
「私達ですか?」
「その時の気分次第かなー…。 相手がわからなくても勝手なキャラでやりそう…」
「…ふざけてるね。 そんなんでいいのかい?」
「…よくないかも」
「それで、名前とかメッセージ内容とかを出したくない人はそう書いてくださいね」
「その…より一層メッセージが来なくなるのではないでしょうか」
「うーん…考えるのがたいへんそうだから、来ない方が助かるかも」
「拍手にすりゃいいんじゃないかい?」
「あれ面白そうだからつけてみたいんだけど…」
「つけりゃいいじゃないか」
「今パスなくしたばかりだし…」
「…」
「…」

「誰かのお気に入りになってるのかなー」
「解析つけてんだから、それ見ればいいじゃないか」
「…あれ見ても何がなんだかわからないよ」
「ヘルプを見られてはどうですか?」
「…見たけどよくわからなかった」
「桂、あんた今時そんなんじゃ世の中渡っていけないよ? だったらいっそ外しちまいな」
「でもあれ、手裏剣くるくる回って楽しいんだよ」
「あきれて言葉も無いね…」

「経観塚店に来てた人がどれだけいるかな?」
「なぜですか?」
「あそこの最終日に出した戯言の原型を出しちゃダメかな?」
「どうなんでしょう?」
「今更な話だしねえ…。 書き足すかい?」
「あれは…書き足せる事ないよ…」
「経観塚店と言えば…前も少し触れましたがあの小話は出さないんですか?」
「…今やってないし…また見つかって人一杯来たら怖いし…」
「怖いってなんだい、怖いって」
「だって、経観塚店一ヶ月しかやってないのに千アクセスだよ? 嬉しいより怖かったよー」
「あそこのサイトさんは利用者が多いようですからね」
「自分も利用してたから、紹介された時は嬉しかったけど、来た人の数見たら怖かったよ…もっと書かなきゃいけないなーって」
「気にしなきゃいいじゃないか」
「気になるんだよっ。 サクヤさんだってなればわかるよっ」
「あたしは自分の書いた記事にどんな反応があっても気にしないよ? 逆に励みになるもんさね」
「わたしは無理です…。 あ、でもでも本当感謝してるんだよ? だからリンクは残してるの」
「それは書かないということですか?」
「そんなことないよ? 書きたい話もあるよ? でも今はプレッシャーになるだけだから書かない、と思う」
「戯言でやればいいじゃないか」
「戯言は、小話出してから」
「そんなルールがあるのかい?」
「ここにはあるの」

「あれだね、その内戯言ばかりになるのが見えるね」
「そういうこと言わないでよっ。 サクヤさんのいじわる…」
「否定はしないんですね」
「…はい」
「ま、がんばれるだけがんばるしかないね」
「…うん。 わたしがんばるよっ」
「桂ががんばってもたかが知れてるけどね」
「うう…」



(終)
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