数分で読める小話を置いてます。 暇潰しにはなるかもしれません。
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「桂おねーさん、何をしてるんですか?」
「あ、葛ちゃん。 今ね、落語の修業をしてたんだよ」
「はあ?」
なんかあからさまにバカにしたような問い返し。
「まあ桂おねーさんが落語が好きなのは知ってますけど…。 その座布団はなんなんです?」
「座布団を重ねて座った方が、その気になっていい修行になるのですよ」
「…えっと、それは『落語』ではないのではないでしょうか?」
さりげなく痛い所をつく。
「いーのっ、わたしはこの方が修行になるのっ」
「それで、具体的にはどういう修行なのでしょうか?」
「…」
「…」
「…落ちないように、かな?」
「尾花ーっ、どこ行ったんですかーっ?」
「って、ちょっと葛ちゃーんっ」
なんだか遠い目をして葛ちゃんはどこかに行ってしまった。
「…オチが無いだけに、落ちない修行?」
重ねた座布団の上でゆらゆら揺れながら、一人呟いた。
(終)
「あ、葛ちゃん。 今ね、落語の修業をしてたんだよ」
「はあ?」
なんかあからさまにバカにしたような問い返し。
「まあ桂おねーさんが落語が好きなのは知ってますけど…。 その座布団はなんなんです?」
「座布団を重ねて座った方が、その気になっていい修行になるのですよ」
「…えっと、それは『落語』ではないのではないでしょうか?」
さりげなく痛い所をつく。
「いーのっ、わたしはこの方が修行になるのっ」
「それで、具体的にはどういう修行なのでしょうか?」
「…」
「…」
「…落ちないように、かな?」
「尾花ーっ、どこ行ったんですかーっ?」
「って、ちょっと葛ちゃーんっ」
なんだか遠い目をして葛ちゃんはどこかに行ってしまった。
「…オチが無いだけに、落ちない修行?」
重ねた座布団の上でゆらゆら揺れながら、一人呟いた。
(終)
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