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数分で読める小話を置いてます。 暇潰しにはなるかもしれません。
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アカイイトで書く気にはとてもなれなかった



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「この万卸 茜屋はアカイイトをメインに据えた小話ブログサイトなんだ」
「はい」
「アカイイトというのは羽藤桂というプレイヤーの分身を主人公とし、話を進めていくADVなのだけど、同時に羽藤桂はヒロインでもあるんだ。 つまり主人公でありヒロインなんだ」
「えと、社長。 それは今更すぎる内容では・・・」
「このアカイイトというのはプレイヤーが話を進めていく中で、羽藤桂とその出会った女性たちとの絆といにしえから続く縁起の物語なんだ」
「真鍋さん、今日はお静かですね?」
「社長の目マジだから黙ってた方がいいよ」
「そう、マジなんだ。 今日はネタを書く心のゆとりが本当無い。 正直本当にショックで悲しい。 そう、悲しい。 本当に悲しい・・・」
「・・・どういうことでしょうか?」
「羽藤桂を演じていた声優の松来未祐さんが30代ながら病気で亡くなられてしまったとのニュースを先ほど目にしました」
「・・・」
「私にとってアカイイトというのはここが証明とも言えますが、とてもとても大事な宝物であり、私にたくさんのものをくれた存在で、だからこそ関わったすべての人が愛おしい存在とも思ってます」
「社長。 茶々入れるつもりはないけどさ、アカイイトって何年前よ? その後の出演作はスルーってのもどうなん?」
「いくつか出てらした作品は知ってはいるけど、確かに見てないね。 アカイイト以前の出演作ならいくつかは見たり聞いたりしてるけど。 正直に素直に言うけれど、アカイイト以前の松来さんの演じられたキャラはあまり好きではなかった」
「や、それどうなんよ」
「これはあくまで個人的な感想ではあるのだけど、キャラクターと声質が私にはかみあってなく感じてたんだ。 だからアカイイトをプレイする時も実は最初大丈夫だろうか? と思ってたんだよね」
「大丈夫、とは?」
「声が気になってプレイに影響出てしまうのでは、とさ。 でも、そう、でも自分でも驚きだった。 アカイイトの羽藤桂は最初から、もう聞きなれてもいた松来さんの声なんだけど違和感も何もなかった。 すんなり入っていったんだよね。 だから私の中では松来さんの代表作はまぎれもなく羽藤桂なんだ」
「やー・・・えっと、代表作ってのはやっぱり一般認知度の高さが優先じゃあ・・・」
「それならそれでもいい。 今大事なことはあれだけ素敵で魅力的な演技を提供してくれた役者が、まだ若くして亡くなられたという悲しい事実であって、例え世間での代表作がプリキュアだろうがなんだろうがどうでもいいことなのさ。 私には羽藤桂で、亡くなられたことが悲しいことなのは変わりはない・・・」
「あー、まぁ、うん・・・」
「ただ、その、社長・・・こう言ってはなんですが、もう羽藤桂を演じられる可能性はなかったかと思われますが・・・」
「それは私もそう思うよ? だけどね、いてくれるならその可能性は彼方にでも微かにでもあった。 羽藤桂を演じることがなくても全然構わなかった。 もちろん演じる機会があったならチェックし購入もしただろうけど、その未来へのわずかな可能性ってのはあるだけでよかったんだ。 こうして未来への可能性が絶たれることが何より悲しい。 もう羽藤桂がしゃべることはないんだな、と思うことが悲しい」
「・・・別に羽藤桂だけじゃないだろ、演じたのは」
「そんなのはわかってる。 関わった作品のそれぞれのファンが同じように悲しんでいることだろうってわかってる。 そして私はアカイイトのファンとして羽藤桂の演者の死を悼んでる、ってだけだよ」
「うん、まぁわかってるならいいや」
「あぁ・・・本当ショックだ・・・。 悲しい・・・。 正直不謹慎な気もしてこれもどうかと思うのだけど、アカイイトのファンとして知ってしまった今書かないといけないとも思ったんだ」
「正直今回このスタイルで書くのもいかがなものかって感じだよね。 うちらいなくてよかった気もするし」
「それでもここはこの形でありたい、と思ったので無理やりこの形でやったけど、今書いてる時点で自己嫌悪が物凄いね」
「レッスルには出てらっしゃらないんですね?」
「レッスルには出てなかったけどー・・・派生って言うのかなー? サクセスも関わってるリング☆ドリームという女子プロレスのブラウザゲームでは出演してたね。 結構出番のあるキャラで。 そっちはどうなるのかな・・・」
「まぁ追悼の意味でもアカイイトやったらどうだい?」
「それは正直勘弁してほしい・・・。 川上とも子さんが亡くなった時、少女革命ウテナを見て第一声を聞いて、うまく言えないんだけど・・・気が遠くなったっていうのかな。 なんか悲しすぎてつらかった」
「そーゆーもん?」
「人によるかもしれないけど、私は本当しばらく無理。 それにね、羽藤桂は本当に私の中に溶け込んでる存在なのでやらなくても声はいつでも聞こえるんだよね」
「えーっと、社長。 その・・・とても、危ないことをおっしゃってる自覚はありますか?」
「いあそんな危ない話じゃないよ。 それだけアカイイトが好きだって話でね。 自分の書いたものでも全てのキャラは私の中ではフル音声で聞こえてたよ。 え、それっておかしいの?」
「う、うーん・・・?」
「あー、まー、ネットスラング的に言えば『ダメ絶体音感』ってやつでしょ。 気にしないでいいよ、霧子さん」
「・・・ただまぁ、そうやって頭の中では今もふつーに羽藤桂の声ってのは聴けるから、亡くなられたって言われても受け入れがたいんだよね・・・」
「病気療養で声優業を休止ってのは知ってたんだけどね」
「それ自体もかなり驚きだったんだけどね、聞いた時。 まだ若いし仕事を休養するほどの病気に? って。 それでもやっぱり健康にはこしたことないからゆっくり休んで再活動を待てばいいかなって程度だったんだけど、まさか亡くなるなんて欠片も思わなかったな・・・」
「まぁ、残念だね・・・」
「ああ、残念だ・・・。 本当に残念で悲しい。 松来未祐さんのご冥福を心からお祈りするよ・・・」



(終)

繰り返しになりますが、アカイイトの羽藤桂役をされた松来未祐さんのご冥福を心よりお祈りします・・・

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