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数分で読める小話を置いてます。 暇潰しにはなるかもしれません。
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 (ぼんやりしてると時間はすぎる、な話)

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「エレンディア、またゲーム?」
「いやあのね、強くなって少し楽しくなってきちゃって…」
「まあまあアイリーン。 そんなこと言ったって私らだってゲームなんだからさ」
「そ、それはそうですけどっ」
「そうだよ。 そんな目くじら立てないでよ」
「でもエレンディアはやりすぎ」
「…」

「今弓使いなんだけどさ」
「それがどうかした? 別のゲームの話をされても私たちにはわからないし関係ないわよ」
「いや私考えてみるとバイアシオンで弓を使った覚えがないなーって思ったんだよね」
「ふーん。 そうなの?」
「ああレルラ=ロントンが一緒だからかしら」
「…」
「一緒じゃないみたいよ、アイリーン」
「それならオイフェかしら」
「………」
「…やっぱり違うみたいね」
「いやだって大抵ハイグライドもロングショットも習得するじゃない?」
「うん、そうだね」
「そうすると弓の意味ってない気もして…。 それに弓の強い武器って手に入るのがかなり後の方だし」
「まあ武器は好みの問題だから。 あたしは鎌だし」
「私はオッシ先生仕込みの剣ね」
「私は斧」
「…」
「…」
「なによっ、好みでしょっ。 いいじゃないのっ」
「あー、まー、うん、そうだね」
「そ、そうね。 いいんじゃない?」
「…なんか気に入らない返事ね」

「それにさ、なんかスタート次第で武器って決まっちゃう感じしない?」
「? 言ってる意味がわからないんだけど」
「ほら王城とか黄金畑だと剣に決定かな? とかさ」
「そう? 気にすることないんじゃない?」
「じゃあアイリーンは彼氏が弓でもいいの?」
「あ、あいつは彼氏なんかじゃっ」
「ほらほらアイリーン。 すぐ乗せられないの。 そんなこと言ってたら全て剣じゃない?」
「そんなことないわよ。 旅先とかだったら比較的自由かな」
「ミイスは?」
「あ、あれなら弓でもいいかな。 セラがいるから」
「田舎町なら?」
「…」
「どうかした?」
「…エレンディアは僕らと一緒に旅って1回しかやってないんだよね」
「そうなんだ? どうして?」
「…だって男の子限定だし。 それにその…」
「エレンディアは僕が嫌いなんだよ」
「ち、違うわよっ。 そうじゃないけどっ」
「だったらどうしてっ」
「コーンスの角って高く売れるんだってねー」
「本当っ!?」
「エレンディアっ!」
「…ごめんなさい」

「まあスタート格差はあるよね」
「そうかもね」
「私アトレイアが好きだから、旅先が一番多いのよね」
「別に旅先じゃなくてもいいんじゃないの?」
「あと黄金畑とか」
「…無視のようですね」
「黄金畑は不便だったりもしない?」
「お義兄さまが素敵だったりもするけど、ついアトレイアがほっとけなくて、いまだに吸血シーン見てないのよね」
「…無視なわけだ」
「だからいつも悩むのよね。 青竜軍にも入りたいけど、そうしたらお義兄さまがっ、って」
「でもあまりレムオンを連れてる所も見たことないわよね? アイリーン」
「そう言えばそうですね」
「いつもザギヴとエステルがいるわよね。 あと一人がいろいろで」
「ザギヴのセクシーさとエステルのラブリーさがわからないの?」
「あら、セクシーなら負けてないわよ」
「あのカルラ様、くだらないことで張り合うのは…」
「ここは譲れないのよっ」

「お義兄さまはあのままで一緒に旅したかったのよね。 エステルみたいに選択させて欲しかった…」
「別に変わらないじゃない」
「全然違うでしょっ!」
「そんなムキにならなくても…」
「ここは譲れないのよっ」
「…ちょっと真似しないでくれる?」

「…なんか中身のない話ね」
「いやたまにはゲーム語りっぽいのもいいかなって」
「なってるかしら?」
「それじゃ久しぶりにアトレイアに会いに行ってくるわねっ」
「…やっぱり僕には会いに来てくれないんだね……」



(終)
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