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数分で読める小話を置いてます。 暇潰しにはなるかもしれません。
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 (正解発表、な話)

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「で、今日が答え発表の日なんだけど…」
「どうかしたって言うの?」
「わたし後から気づいたんだけど、答えは翌日、って書いちゃったってことは必ず更新しなくちゃいけないってことだったんだよね」
「当たり前でしょ。 そんなことも考えずに書いたと言うの?」
「うう…でもだって期間終わったらすぐに答え、って思うでしょ?」
「それはそうね」
「でも答え発表がイコール更新とは考えてなかったんだよー」
「本当あなたは考えの足りない不出来な子ね」
「だったらノゾミちゃんあの時言ってくれればよかったのに」
「そんなことわざわざ言う必要がないから言わなかったのよっ」
「ううー」

「それで正解なんだけど、『望みある限り』が正解でしたー」
「ふふふ、まあ当然のことね」
「当然、ってノゾミちゃん言うけど、一応ここは葛ちゃんを一番応援してるんだけど…」
「あんな小娘なんかのどこがいいって言うのっ。 私の方がよっぽどいいのではなくて?」
「いやもちろんノゾミちゃんも好きだけど。 でも葛ちゃんもかわいいよ?」
「あんな10年かそこら生きた小娘よりも私の方がいいに決まっているじゃないのっ。 それにあの力でいつ桂の血を求めてくるかわかったものじゃないわっ」
「貴様だって鬼だろうに」
「ど、どこから現れたのよっ、あなたっ」
「いつでもどこであろうとも桂さんを鬼から守る。 私は私の誓いのためにここにいる」
「…答えになっていないのではなくて?」

「参加してくれる人が少ないのは予想してたんだけど、正解者が出ないのは予想してなかったよね」
「まあ不自然だったからじゃないかな」
「どこが不自然だと言うの? これ以上ないくらいわかりやすいのではなくて?」
「鬼と話す気はないっ」
「だったらさっさといなくなればいいのではなくて? あなたのことなんか呼んでもいないわっ」
「…ふっ。 千羽は鬼切りが生業、いっそ今すぐにでも冥土へといざなってくれよう…」
「ちょ、ちょっと烏月さん落ち着いてよっ」

「キャラクターで、ってことなら葛ちゃんが好きなんだけど、話はこの話が一番好きなんだ」
「私の話だもの。 当然でしょう」
「話をよく聞くんだな、愚かな鬼ふぜいが」
「自分の中で考えてたノゾミちゃんを十分に書けた気がするんだよ。 抱えてた思いや望みとか。 それに、私以外の主観ってのも少ないしね」
「必ずしも出来がいいとは限らないけれど、本人のみの感性による部分の話だね」
「わ、私がこう思ってるとは限らないわよっ」
「貴様は人の話を聞いていないのか? 繰り言を口にするのはやめないか」
「でもね。 基準があいまいでヒントもなかったから正解者は出なかったんだよね」
「それは仕方のないことだよ、桂さん。 あまり自分のせいにするのはよくないよ」
「よかったのではなくて? どうせ正解者への見返りも考えていなかったのだから」
「ノゾミちゃん、それは言わない約束だよ」
「私そんな約束していないわ」
「うう、ノゾミちゃんにすらわかってもらえない…」
「あなた何を言っているの?」

「誤解のないように言っておくけど、全部好きではあるよ? その中でも一番好きなものだからね?」
「わかってるよ、桂さん。 心配することない」
「そうよ。 私が一番なのはわざわざ言うほどのことではないわ」
「繰り言は止めろ、と何度言えば……」
「年若い鬼切り役にはその程度のこともわからないのね」
「…」
「それで鬼切り役とは聞いてあきれるわ。 アハハハハ」
「ちょ、ちょっとノゾミちゃんっ」
「桂さん、すまない」
「え?」
「やはり役目上、私には鬼を野放しにできない」
「私とやろうと言うのね? できるかしら?」
「千羽党が鬼切り役、千羽烏月。 千羽妙見流にてお相手致すっ。 いざっ」
「ふ、二人ともやめてよーっ」



(終)
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