数分で読める小話を置いてます。 暇潰しにはなるかもしれません。
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「♪」
「んー? どうしたんだい、桂。 なんかご機嫌だね」
「年末に『むらさきのちへい』を買ったんだー♪」
「へえー、競争率高かったらしいじゃないか。 それでラミネートは?」
「何それ?」
「先着100名には付いてたって話だよ。 本間Pの直筆のラミネートカードが」
「ええっ!? わたしそんなの貰ってないよっ」
「ああ、じゃあもう無くなってたんだね」
「ううぅ…。 で、でもいいもん、買えたからいいもんっ」
「そうかい。 どれ見せてごらんよ。 …これタイムアップって……」
「いいのっ! Hal様の烏月さんがあるだけでも得なんだからっ」
「ああ、そうかい」
「烏月さん…素敵ー…」
「こら桂、何顔近づけてんだい」
「で、他は?」
「…」
「どうしたんだい?」
「それが桂ちゃんたら、久しぶりだからって無計画に買って欲しい物は結構買い逃したらしくって…」
「なんだい、そりゃ」
「うう、それは言わない約束だよ」
「そんな約束してないわよ、桂ちゃん」
「柚明お姉ちゃんはわかってくれると思ったのに…」
「何言ってるの?」
「どうも西には行かなかったみたいのようだし…」
「あーあー、何しに行ったんだい、桂」
「で、でもアカイイトはだいたい東だよっ」
「西が当初のメインだったじゃないの」
「疲れちゃって…」
「普段から鍛えてないからだよ。 桂は素早く動けないんだから計画通りに動くべきだろうに。 どうせ行く前にいつもみたいに無駄に計画立ててたんだろ?」
「うん…」
「だめねえ、桂ちゃん。 わたしはハシラになる前は晴海で戦ってたわよ?」
「ええっ!? でもお姉ちゃん、本持ってないよ?」
「…桂ちゃん。 人はね、ある時期に人生を一度リセットするものなのよ」
「それは何か違うんじゃないのかい?」
「絵をがんばって描いていたはずなのに、いつの間にか描かなくなってSS書いてたりするのよ」
「お姉ちゃん、何言ってるの?」
「引き出しのデリータを眺めて『これどうしよう?』なんて考えてた時期も今となっては過去…」
「あー…」
「えっと…」
「もう情熱は過ぎて時間は還らない。 時間は残酷なくらいに有限なのよ…」
「あんた行きたかったのかい?」
「そうじゃないのよ、サクヤさん。 だから桂ちゃんには後悔しないよう、楽しんでもらいたいの」
「大丈夫だよ、お姉ちゃん。 『てなもんやエアリーズ』だって買えたし」
「それはアカイイトじゃないわっ! 桂ちゃんっ!!」
(終)
註・この話はフィクションです。 実在の人物、商品、場所、出来事とは一切関係ありません。 似ている名前等あっても関係ありません。 あしからず。
「んー? どうしたんだい、桂。 なんかご機嫌だね」
「年末に『むらさきのちへい』を買ったんだー♪」
「へえー、競争率高かったらしいじゃないか。 それでラミネートは?」
「何それ?」
「先着100名には付いてたって話だよ。 本間Pの直筆のラミネートカードが」
「ええっ!? わたしそんなの貰ってないよっ」
「ああ、じゃあもう無くなってたんだね」
「ううぅ…。 で、でもいいもん、買えたからいいもんっ」
「そうかい。 どれ見せてごらんよ。 …これタイムアップって……」
「いいのっ! Hal様の烏月さんがあるだけでも得なんだからっ」
「ああ、そうかい」
「烏月さん…素敵ー…」
「こら桂、何顔近づけてんだい」
「で、他は?」
「…」
「どうしたんだい?」
「それが桂ちゃんたら、久しぶりだからって無計画に買って欲しい物は結構買い逃したらしくって…」
「なんだい、そりゃ」
「うう、それは言わない約束だよ」
「そんな約束してないわよ、桂ちゃん」
「柚明お姉ちゃんはわかってくれると思ったのに…」
「何言ってるの?」
「どうも西には行かなかったみたいのようだし…」
「あーあー、何しに行ったんだい、桂」
「で、でもアカイイトはだいたい東だよっ」
「西が当初のメインだったじゃないの」
「疲れちゃって…」
「普段から鍛えてないからだよ。 桂は素早く動けないんだから計画通りに動くべきだろうに。 どうせ行く前にいつもみたいに無駄に計画立ててたんだろ?」
「うん…」
「だめねえ、桂ちゃん。 わたしはハシラになる前は晴海で戦ってたわよ?」
「ええっ!? でもお姉ちゃん、本持ってないよ?」
「…桂ちゃん。 人はね、ある時期に人生を一度リセットするものなのよ」
「それは何か違うんじゃないのかい?」
「絵をがんばって描いていたはずなのに、いつの間にか描かなくなってSS書いてたりするのよ」
「お姉ちゃん、何言ってるの?」
「引き出しのデリータを眺めて『これどうしよう?』なんて考えてた時期も今となっては過去…」
「あー…」
「えっと…」
「もう情熱は過ぎて時間は還らない。 時間は残酷なくらいに有限なのよ…」
「あんた行きたかったのかい?」
「そうじゃないのよ、サクヤさん。 だから桂ちゃんには後悔しないよう、楽しんでもらいたいの」
「大丈夫だよ、お姉ちゃん。 『てなもんやエアリーズ』だって買えたし」
「それはアカイイトじゃないわっ! 桂ちゃんっ!!」
(終)
註・この話はフィクションです。 実在の人物、商品、場所、出来事とは一切関係ありません。 似ている名前等あっても関係ありません。 あしからず。
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